ユーザー様から頂いたナイフとの出逢いをご紹介致します。


こんにちは。
私がナイフと出会ったのは、今からずっと昔の頃。本当に子供だった頃の事だ。確かその頃、私は時代劇にハマッていた ように記憶している。今ではあまりやらなくなったが、その当時は七時台で時代劇をやっていた。

悪党を片っ端から斬り倒してめでたしめでたし、それが見ていて最高に爽快だった。特にその中の日本刀。
私は子供心にもカッコいい! と強烈に思った。 で、その後、私は無断で父親の工具箱を漁った。なんでかって、刃物を探してゲットするため。

実用とかどうとかより、カッコよさを 追求したのである。割とミーハーな子供だった。 そしてナイフを発見!それは電工ナイフというのか、小さいが正真正銘のナイフだった。

ただし、ガビガビに赤錆だらけだったので、まずは未熟な腕で研がなくてはならなかった。 やは り父親の砥石を引っ張り出し、親の目に隠れてガリガリ研いだ。錆の眠りから叩き起こしてみると、これが実に渋い。鍛造された白い刃は実によく切れ、 折畳み式だったので持ち歩くのにも便利だった。

オヤジめ、大金払ってナイフ買ったはいいが、飽きたか、あるいは研ぎ方がわからなくてほっぽりだしたらしい。
 最も、そのナイフも今はない。一体どこに消えたか、家のブラックホールに飲み込まれてしまった。
ついでに元の持ち主たる父親も死んでしまった。今でも出てこないかと探しているが、 影も形も見当たらない。ひょっとすると私は持ち主として失格で、ナイフが見限ったのかもしれない。
 刃渡り8センチくらいの鉄板みたいなナイフ。それが私の一番初めのナイフである。 こんなとこです。

 
Hさん  平成13年7月24日



私とナイフの出会いは、私が10代後半の頃、そう20年近く前のことである。

私は 当時バイクに乗る不良少年を気取っていた。 知らない土地を走っているとき、 道を聞こうと地元のバイク乗りに近づき道を尋ね た。

そうしたらそのバイク乗りはポケットから折りたたみのナイフ を取り出し、 おもむろにアスファルトの上にブレードの背でガリガリと地図を書き出した。 その仕草と ハードなナイフの使い方に当時の私の心は惹かれてしまった。

それから私はナイフを集めるようになったが、攻撃的な戦闘ナイフばかり買ってい た。その後、バイクでひんぱんにキャンプに行くようになり、 今まで自分が買っていた ナイフがとても使いづらいナイフだと分かった。

そうして、私は4インチ位のシースナイフを手に入れて、それを好んで使った。某ファクトリーメーカーのものだったが、大変使いやすく、 調理から薪割りまで、それ1本でまかなえた。
 
その頃には好みも大分変わり、シースナイフの威圧的なフォルムも気が引けるよう になってきて、興味はフォールディングナイフになってきた。 なんの変哲もない安いフォールディングナイフを好んで使うようになったが、 440 あたりのブレードだとハードな使い方をすると、すぐ切れなくなる。

いろいろ物色したが、やはりナイフは実際使ってみないと具合がいまいち分からな い。 美しいナイフにも惹かれるが、 実際それをフィールドで使うとなると、貧乏性の私には無理なような気がする。

 現在はインターネットが普及し、自宅でいろいろなナイフを物色できるので、とて も楽しい。最近タクティカルナイフとかいうのがブームで、よくみかけるが、 あの戦闘的なフォ ルムが不良少年を気取っていた頃を思い出させ、 懐かしい気持ちと、 使えないと分かっているのに欲しいという気持ちになってしま う。困ったものだ。

自分の持っているナイフを見ると、 その時の自分の気持ちというものが心の中でよみがえる。
ナイフとともに成長した自分がいて、自分の思い出となったナイフがある。それだけで私は幸せなのかもしれない。


Nさん  平成13年12月27日




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